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B. 情報の整理と創造
- B1. 情報の記録や整理の方法が人間の情報に対する理解度、処
理効率、アウトプットの品質に影響することに関する知識・理解。(知識:人間社会)、(汎用:主体性)
- L1: 情報の多様な整理方法(ランダム・線形・階層等)とその得失の理解。(小情)
- L2: 自分や他人の判断がそれまでに得た情報に基づくことの理解。(中情)
- L3: KJ法・マインドマップ等の情報整理・発想法を理解し活用できること。(高必)
- L4: 人の認知特性を理解し、自己・他者の情報整理法を設計・評価できる。(大他)
- B2. 文書などの情報を読み取り信頼性を判断したり論理構造や論理の欠陥を把握す
る技能。(汎用:論理)、(汎用:コミュ)
- L1: 情報の内容に含まれていること・いないことを判別できる。(小他)
- L2: 情報の内容に関する理由の有無や(有なら)その箇所を指摘できる。(中般)
- L3: 情報の信頼性・信憑性の内容や矛盾等を判断できる。(高般)
- L4: 情報の記述内容の道筋に欠陥があればその内容を指摘できる。(大他)
- B3. 明確で論理的な構造・記述を持つ文書を作成する技能。
(汎用:論理)、(汎用:コミュ)
- L1: 見聞したり提示された事実についてその要点を含む文章を作成できる。(小他)
- L2: 文章の文どうし、節どうしの間に適切な順接・逆接の語を挿入できる。(中般)
- L3: 情報の提示において内容に加え理由提示などにより信頼性を担保できる。(高般)
- L4: 三段論法など複数の段階を要する論述を過不足なく記述できる。(大普)
- B4. 受け手にとり分かりやすい表現、情報デザインに配慮した内容を構築する技能。
(知識:人間社会)、(汎用:コミュ)
- L1: 伝えたい事柄が伝わるプレゼンテーションを準備し実施できる。(中情)
- L2: 事柄を的確に伝えられる配置・配色のグラフ・図・ポスターを創出できる。(高必)
- L3: 事柄を的確に伝えられる構造・メディア選択のコンテンツを創出できる。(高選)
- L4: 好ましいユーザ体験をもたらす機能やインタフェースを設計できる。(大情)
- B5. 適切な情報手段を用いて情報を整理/保管/検索/分析/構築
する技能。(汎用:創造性)、(汎用:論理)
- L1: 見聞した事項(複数)の記録・メモを保存し必要な時取り出せる。(中情)
- L2: 自分の多数の記録・メモから特定の関心事に関連するものを取り出せる。(高必)
- L3: 記録・メモの集まりから直接記されていない事実・仮説に気付ける。(大普)
- L4: 記録・メモを起点として他人が納得するような論述を構築できる。(大普)
- 小学校 ---
B2L1、B3L1は国語の内容と重なっており、読み書きを学
ぶ中で身に付けることが自然である。B1L1はその中において、折に触れ
て取り上げ、意識させることが考えられる。
B1L1は情報を扱い整理する機会において、ばらばらに配置したり分かり
やすく並べたりする活動の中で気付かせることが考えられる。
- 中学校 ---
B1L2については、メタ認知の課題となるが、国語などの
中で扱うことが考えられる。
B2L2、B3L2については、国語で文章の読み書きを行う中で学ぶことが自
然である。
B1L2、B5L1については、きっかけとしては国語の中で座学でその方法を
学んだ上で、社会や理科などの学外実習において実際にこれらのことを
実践する中で身につけることが望ましい。
B4L1については、技術・家庭の中の情報とコンピュータにおけるプレゼ
ンテーションや、その他の教科・課外の活動におけるプレゼンテーショ
ンにおいて、自分の伝えたいことを分かりやすく伝える活動として身に
就けることが考えられる。
- 高校 ---
B1L3、B5L2は情報科の「問題解決」を取り上げる中で、情
報を整理したり、それらをもとにアイデアを出す活動を通じて身に付け
ることが考えられる。
B2L3、B3L3は一義的には国語で扱うべきだが、それを情報科を含めた他
の科目で継続的に実践し評価することが望まれる。
B4L2については、情報科の中の情報デザインに関わる内容として、グラ
フや図などで的確に情報を表現したり、ポスターなどで要素の配置や色
の使い方を学び実践することが考えられる。
B4L3については、より広い情報デザインとして、Webコンテンツの製作
などにおいて、情報アーキテクチャの考え方を学び、コンテンツの構成
を設計したり、個々のページにおいて画像・動画など適切なメディアを
使うとともに、サイト全体のデザインの統一性についても配慮しつつ製
作することが考えられる。
- 大学一般 ---
B1L4、B2L4については、一般教育の科目内で情報を
整理したり文献を正確に読み取ることを学ぶ科目の中で取り上げ
ることが想定される。
B4L4については、WebやWebプログラミングなどを扱う科目の中で、ユー
ザインタフェース、ユーザエクスペリエンスなどの考え方に触れ、イン
タフェースを工夫する経験を持たせることが考えられる。
- 普遍的事項 ---
B3L4、B5L3、B5L4については、ゼミや卒業研究など
におけるアカデミックな文書作成を通じて学ぶことを想定する。
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