Requirements to the Glue Logic
製造セル制御ソフトウェアの性質
現在の製造セル制御ソフトウェア・システムの考察から、
製造セル制御ソフトウェアは以下のような性質を持つ。
- 製造セル制御ソフトウェアは時間の経過に敏感である
- 一つの製造セルの中で多くのプロセスが並列に実行されるため、
始動・停止・同期・待ち合わせ等、プロセスを制御する機能が必要である。
また、保守を容易にするため、これらの機能は簡潔明瞭に記述できなければならない。
- アプリケーションにとって例外処理や例外処理プログラムの制御が非常に重要である
- 異なったセル制御システムの上で実行されているプロセス同士の間で情報交換ができる事が望ましい。
- 情報を共有し、その情報の整合性を維持できる事が重要である
- アプリケーション・プログラムのモジュールは生産ラインが稼働している間であっても、
追加・削除・変更が可能でなければならない
プログラミングのパラダイムの提案
アプリケーション・プログラムの開発を容易にするため、
以下のパラダイムの採用を奨める。
- 生産制御システムをモジュールの集合として構築する。
- これらのモジュールを相互に結合するため、何らかのインフラストラクチャを導入する。
全てのモジュールはこのインフラストラクチャに適合するように作る。
- 製造セルの機器や仕掛かり品を仮想化するため、
共有データ・スペースにセルのモデルを構築する。
- 生産制御プロセスを仮想化するために、プロセス間通信はメッセージ交換の形で実装する。
Glue Logic というシステムは以上のようなパラダイムにしたがって設計された。
Glue Logic の要求仕様
Glue Logic はプログラム・モジュールを柔軟に結合するために最小限必要なシステムであり、
以下の要求を満たす必要がある。
- 全く独立なモジュール間でのデータ共有を実現する。
- 各モジュールは独立して開発・コンパイルされたものでも構わない。
- モジュールは実行時に結合され、容易に追加・削除・交換ができる。
- データやモジュールそのものは可能な限り抽象的に扱える。
- 共有データの整合性を維持し、排他制御を行なえる。
- 共有データ空間内で製造セルにある全ての存在物の表現ができる。
- 全ての事象の発生をメッセージ送信で表現する。
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