ところが, 多くの計算では, 多数のデータを「同時に」あるいは「順不同に」扱う必要がある. たとえば, 入力されたデータを大きい順に並べ替えて出力するためには, 全部のデータをいったんメモリに読み込まなければできない. 逆行列を求める, などもその例.
こういう目的で, 多数のデータをメモリに記憶する仕組みが配列なのだった. 整数なら整数, 浮動小数点数なら浮動小数点数と, 同じ型のデータをたくさん メモリに記憶し, それを番号(添字という)で参照するのである. C言語の文法としての, 配列とふつうの変数との比較が教科書P.213にある.
そうした多数のデータのそれぞれに対して処理をおこなうためには, 繰り返し(for文やwhile文)が最適である. 教科書P.213の「添字を変数にする」のくだりがその説明になっている. たとえばList 9-3 の13行目から16行目のあたりとか.