浮動小数点数

これまで, この授業で扱うデータは, 整数に限ってきた. しかし, 実際の応用を考えると, 小数点を持った数も扱う必要がある. このページで, そうしたデータ(浮動小数点数 floating point number)について 簡単にまとめておく. 教科書では56ページなどに記述がある.

概念

整数と浮動小数点数を別々に扱わなければならない原因は, コンピュータでの数の表現に由来している.

この授業の最初の方で述べたように, 整数は二進数として一定の長さの記憶領域(ふつうは32ビット)に納められる. これで表現可能な範囲は, -(2の31乗) から (2の31乗)-1, つまりだいたい-20億から20億くらいになり, その範囲であれば整数値を正確に表現できる.

これに対して, 1.5 とか, 6.02×10の23乗 とかを表すために, ふたつの二進数 M, E を使って 「M×(16のE乗)」を表すことにした. これが浮動小数点数で, 実際には M と E は一定のビット数(ふつうは32ビット)に まとめてつめこんである. このやり方の特徴は

C言語での扱い

C言語では, 整数と浮動小数点数は別の「型」と位置付けられている. 整数型が int であったのに対して, 浮動小数点数型は float という名前である.
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