演習(第一回)の解説

• 点数から評定
  点数xを, 基準となる点ごとにif文で振り分ければよい. 基準の値の大きい方(80点)または小さい方(60点)から順に処理していけば, それぞれのif文は不等号を一度使えばすむ. (下のプログラムでは, 二番目のif文の条件を ((x < 80) && (x >= 70)) としなくてもすむということ. 条件の前半はすでに判定済みだから.)

  #include <stdio.h>
  #include <stdlib.h>
  
  int main(void);
  
  int main(void)
  {
    char buffer[256];
    int x;
  
    gets(buffer);
    x = atoi(buffer);
  
    if(x >= 80){
      printf("A\n");
    } else if(x >= 70){
      printf("B\n");
    } else if(x >= 60){
      printf("C\n");
    } else {
      printf("D\n");
    }
  
    return(0);
  }
  
  

• 評定の計算
  三つのデータから総点を計算して, あとは前の問題とまったく同じ. データの入力と総点の計算のところだけ示す.

    gets(buffer);
    a = atoi(buffer);
    gets(buffer);
    r = atoi(buffer);
    gets(buffer);
    e = atoi(buffer);
  
    x = a * 2 + r * 10 + e;
  
  

• 何世紀?
  西暦年号xから世紀cを求める式を思いつけば出来上がり. 単純に

  c = x / 100;
  

  では除算が端数切り捨てだから1年が0世紀になったりしてダメ. そこで, 1世紀ゲタをはかせて,

  c = (x / 100) + 1;
  

  とすると, ほとんどの場合はうまくいくが, ちょうど100年の倍数のときに 1世紀ずれてしまう (たとえば, 2000年が21世紀になってしまう). そこで, if文を使って, 100年の倍数のときだけ特別扱いして

  if((x % 100) == 0){
    c = (x / 100);
  } else {
    c = (x / 100) + 1;
  }
  

  とすれば大丈夫.

  ただ, この問題ではもっと簡潔なやり方があって, 上の「ゲタをはかせる」ところで100年(1世紀)を加えたせいで 2000年が一つ先の世紀になってしまったのだから, ゲタを1年へらして99年にするとうまくいく. つまり, こんな感じ:

  c = (x + 99) / 100;
  

  一般に, 区分けの境目をずらす必要がある場合には, この方法がわりあい役に立つ.

• 小テスト
  2 つの数 a, b に対して，以下の 3 つの場合分けを考えればよい．但し，a も b も 50 が入力されることはないものとする．
  
  
  1. 1 ≤ a ≤ b ‹ 50 の場合
  2. 50 ‹ a ≤ b ≤ 100 の場合
  3. 1 ≤ a ‹ 50 ‹ b ≤ 100 の場合
  
  場合 1. と 2. に関しては b - a では 1 冊足りない (第 a 巻が含まれない) ので b - a + 1 を答えとする． 場合 3. に関しては第 50 巻がないので b - a で良い．
  模範解答を以下に示す．
  

  
  #include    // 標準入出力関数 (printf 等) を用いるので stdio.h が必要．
  
  int main(void);
  
  int main(void)
  {
     char buffer[256];
     int a, b;
  
     // a の取り込み
     gets(buffer);       // キーボードから入力される文字列を buffer に格納．
     a = atoi(buffer);   // buffer に格納されている文字を整数型に変換し，a に格納する．
  
     // b の取り込み
     gets(buffer);       // キーボードから入力される文字列を buffer に格納．
     b = atoi(buffer);   // buffer に格納されている文字を整数型に変換し，b に格納する．
  
     if ( (1 <= a) && (a < 50) && (1 <= b) && (b < 50) ) {            // case1 : 1 <= a <= b < 50 が入力された場合
        printf("%d\n", b-a+1);
     }
     else if ( (50 < a) && (a <= 100) && (50 < b) && (b <= 100) ) {   // case2 : 50 < a <= b <= 100 が入力された場合
        printf("%d\n", b-a+1);
     }
     else if ( (1 <= a) && (a < 50) && (50 < b) && (b <= 100) ) {     // case3 : 1 <= a < 50 < b <= 100 が入力された場合
        printf("%d\n", b-a);
     }
  
     return(0);
  }