PAD (Problem Analysis Diagram)

前述のとおり, フローチャートの欠点として, 矢印を使うことで制御の流れが無制限に書けてしまうので, それをプログラムに変換する段になってうまく行かなかったり, 読みにくいプログラムになってしまう.

この欠点を改善するために作られた図による表現方式が PAD である. 下に, さっきと同様の 1 から 10 までの和のプログラムを示す.



おもな構成要素は, 以下の通り:

こちらの方がずっとプログラム言語との相性がよく, ほとんどそのままプログラムに変換できる.

もともと, 「構造化プログラミング (structured programming)」 というプログラムの設計法のためにつくられた表現であり, 「プログラムを連接, 反復, 選択だけでつくる」という 原理にのっとっている.

しかし, PAD では, たとえば C 言語でのループの途中からの脱出(break文) はうまく記述できないなど, やや問題点もある.


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