C言語の式
式は処理の基本的な要素である。 ○式の形式 ・式は、変数や定数、関数呼び出しを演算子で結合したものである。 また、統一性のため単なる変数や定数、関数呼び出しも式と呼ぶ。 ・式をカッコ ( ) で括ったものも式である。
○変数 C言語では変数は名前で表す。 名前はアルファベットで始まるアルファベットと数字の列である。 大文字と小文字は違うものとして区別される。慣習として 小文字を用いる。
○定数 定数は、数字と小数点の列で表す。 小数点が含まれているか否かにより、整数型と浮動小数点型に 大きく分かれる。型については、あとで詳細に述べる。 浮動小数点数は、指数部を持つことができる。指数部は E±123 の形である。 例えば 1.2E-1 は 0.12 に相当する。 整数で先頭が 0 のものは 8 進数と解釈する。例えば 015 は、10進数の 13 を表す。また、整数で先頭が 0x で始まるものは、16進数と解釈される。
○関数呼び出し 関数呼び出しは 関数名( 引き数 ) の形で、呼び出す。 例えば sin( x ) , tan(1.0) 一般的な数学演算関数が、予め用意されている。自分で関数を定義する方法は、 「手続き」の項で説明する。
○文字列 データとしての文字列は"" で括る。 文字列は当面、処理対象とはしないので、入出力の時しか使わない。
○配列要素 配列の要素 ( 添字つき変数 ) 配列の要素は 配列名 [ 添字 ] で表す。添字は式である。 もちろん 単独の変数や定数でもよい。 C言語では配列の最初の要素の添字は 0 であるが、 この演習の説明においては添字が1から始めている テキストとの整合性から、最初の要素を用いない 場合がある。
○演算 演算子 + - * / 算術演算 % 剰余 = 代入 == != >= <= > < 比較 && || ! 論理演算 冪乗の演算子はない 複数記号の演算子はの各記号の間を開けてはいけない。注意
if( ) や while( ) の条件に、等しいの意味の == の代わりに誤って 代入の = を入れ易いので注意する。 = は「代入」である演算子扱いであり、例えば b=a はそれ自体で「式」 であり、代入された値をもつ。 C では論理型はなく、整数値に変換した場合 0 または 非0 が、偽真に それぞれ解釈される したがって、次の if はC言語の形式として誤りではなく、 この例の値では「処理」は常に実行される。 a=1; b=0; if( b=a ){ 「処理」; }